メルギトスとの戦いも終わって(2の番外編)のんびりと暮らしていたハヤトに名も無き世界(つまりここ)の文字で 書かれた手紙が送られてきた。 その手紙には暗号と思われる文があった。 その日の夜、ハヤトはフラットにいる全員(ジンガは旅に出たため、スウォンはガレフの森に帰ったため、アカネとシオンは 店のほうに入るためにここにはいない)を集合させていた。 「子供たちはみんな寝かせてきたよ」 「わかった。それじゃあ本題と行こうか。これが例の手紙だ」 そういってハヤトは机の上に暗号が書かれている紙と、丸が不規則に並んでいる手紙を置いた。 「なるほど、確かに私たちの世界の文字ではないな」 「一体なんて書いてあるんだ?」 そうガゼルに言われて、ハヤトは手紙を読んだ。 「『あたし、すばらしいたいようがしずんで、 あなた、よるのつきがひそかにのぼるとき、 こうみょうにかくれていたしんじつが、 いま、ここに、たいこのすがたのままあらわれる』って書いてある」 「うにゅぅぅぅ・・・意味が全然分からないですの〜」 「これだから、馬鹿レビットは・・・」 「それじゃあ、エルカさんは分かるんですか?」 「え、え〜っと・・・そんなことどうでもいいじゃない!!」 「そんなのずるいですぅ〜」 モナティとエルカがそんなやり取りをしている間、勇人たちはいろいろな考えを出し合った。 「ワシの考えだが、やはり、太陽が沈んで月が昇るとあるから夜に関係があるのではないのか?」 「ということは、夜になると何かが出てくるって事だよね」 「だが、それが何か分からないと何もできないけどな」 いろいろと出し合ったがいまいちいい案が出てこなかった。 だが、モナティとエルカの一言で、事態は一転した。 「なんだかこの丸ってお月様みたいですの〜」 「そんなの当たり前じゃない。なんたって丸なんだからね」 「月・・・丸・・・・・・そうか!!」 ハヤトはそう言って、椅子を飛ばして立ち上がった。 「え!?ハヤト分かったの!?」 「ああ、もう完璧にな!!なんでこんな簡単なことに気づかなかったんだ!!」 そう言って、何がなんだか分かってないカシスたちに説明を始めた。 「いいか、この分の中にある『よるのつきがひそかにのぼるとき』のつきというのは、こっちの紙にある丸のことをさしているんだ。 つまり、これを手紙のほうに重ねると、丸の中に文字が入るだろうから、それが、この暗号の答えさ」 「なるほど〜、さっすがハヤト!!」 「それじゃあ、早速試してみろよ!!」 ハヤトは、手紙の上に丸ばかりかかれた紙を重ねて光に透かしてみた。 すると、丸の中にはちゃんと文字があった。 「『あすのひる、こうやにこい』・・・明日の昼荒野に来いだ!!」 「すごい!!ちゃんとできたじゃない!!」 「でも、なんでマスター宛にこんな簡単な文が暗号にされているの?」 確かにエルカの言うとおりである。 こんな内容なら、別に他人に知られても何にもないはずだ。 しかも、普通に書けばもっと早いはずである。 「もしかして、俺、試されてるとか・・・?」 一瞬、部屋の中が静まった。 だけど、その沈黙もリプレによってすぐに破られた。 「まあ、そんなことはどうでもいいじゃない」 「それもそうだな」 「では、荒野に行くメンバーを決めよう。私は明日も城に勤めないといけないから無理だな」 「ワシは、石切の仕事がある」 「私は子供たちの面倒を見ないといけないし・・・」 「ということは、俺とカシスとガゼルとモナティとエルカが大丈夫なんだよな」 そう聞くと、エルカとガゼルはいきなり慌てだした。 「お、俺は明日ちょっと用事がある!!わ、悪いがいけねぇ」 「え、えーっと・・・そ、そう!明日はスウォンが木彫りの人形の作り方を教えてくれる予定だったわね」 「ほぇ?そうでしたっけ?」 「そいうなのよ!!」 ハヤトはこの時、ガゼルとエルカが何かを恐れてあせっているような気がしたが、何に恐れているかは分からなかった。 「それじゃあ、俺とカシスで行ってくるよ」 そういって、ハヤトはみんなを解散させた。 続く <font color=white> リプレの裏工作1 ―リプレの部屋にて― 「うふふ・・・うまくいったわ。ありがとうね、ガゼルにエルカちゃん♪」 「あ、ああ・・・(リプレの真の性格を知っていたら、あれには絶対に逆らえないぜ。もし逆らったら・・・ああ!! 考えるだけで鳥肌が立ちやがる!!)」 「ど、どうも・・・(笑いながら妙な闘気出されたれ絶対に逆らえないって。もし、逆らってたらどうなってただろう・・・)」 「さて、いくらなんでもあの鈍感コンビでも、初めてであった思い出の場所にいけばなにか進展があるはずよねぇ。 シオンさんにでも、見てきてもらいましょうか。あ、このことは誰にも言わないでね。行ったらどうなるか、分かってるよねぇ♪」 『は、はい!!(こ、怖っ!!)』 「うふふ、明日が楽しみ♪」 このように、ひそかにリプレ計画が進められていたのは、ここにいる3人以外誰も知らなかった。 そして、今日も誰かが犠牲に・・・ これも続く </font>